すべてのアルファベットを並べるという選択
3GARASUのアルファベットモチーフの制作では、
26文字すべてを揃えることを前提に構成しています。
制作や販売の効率だけを考えれば、
種類を絞る、
動きの良い文字だけを残す、
受注生産に切り替える、
といった選択肢もあります。
いずれも合理的で、現実的な判断だと思います。
それでもこのシリーズでは、
AからZまでを同じ条件で並べる設計を採用しています。
アルファベットは、
一文字ずつが意味を持つ記号でありながら、
全体としては文字数が固定された集合でもあります。
その性質を前提にすることで、
特定の文字を主役にしない構成が成立します。
一文字ごとに価値の差をつけず、
等価な要素として扱う。
「選ばれるもの」ではなく、
「揃っている状態」を優先する。
26文字すべてを並べることで、
柄としての情報量は自然と多くなります。
そのため、線の強さや配置の間隔を揃え、
全体のリズムが偏らないよう意識して調整しています。
このシリーズにおける判断は、
何を描くかよりも、
どの条件を設定し、
その条件を守るか、
という点に重きを置いています。
アルファベットは装飾としてではなく、
構造を成立させるための要素として扱っています。